フランス公立幼稚園報告

Mimiは2000年9月から、Chichiは2001年9月から
現地公立校に通い始めました♪
入園の手続きから、現在進行形の苦労話まで
幼稚園生活のあれこれをご報告します。

幼稚園3年間は義務教育ではありませんが、3歳以上の子供の90%以上が通園しています。
公立以外にも、私立地元校や日本人幼稚園などもあります。

*その他もっと詳しくお知りになりたい方・疑問点etcありましたら、お気軽に掲示板にてお尋ねください。

各区役所によって多少違いがあるかもしれないので、まずは直接問い合わせてみてください。

入園手続きParisのとある区の公立幼稚園の場合

申し込み時期

  • 随時
    (9月の新学期入園の為の申し込みは、1月中旬から5月末までと、一応決められてはいるが、その実、随時受付してくれる)

入園時期

  • 人員に空きがあれば随時入園可能。連絡待ち。
    無ければ新学期開始時に新入生入学となる。

  • 基本的には、その年に3歳になる子供が年少クラスに入園する。

必要条件

  • 満2歳に達していること。

  • オムツがはずれていて一人でトイレに行けること。

  • 以下の予防接種が済んでいる事(CareneDeSanteまたは証明書類要)。
    ジフテリア(Diphterie)・破傷風(Tetanos)・ポリオ(Polio)を各3回
    BCGの接種とツベルクリン反応陽性。陰性の場合再度の接種要。

説明会

  • 申し込み後、学校によって、個人面談・全体説明会・園内見学会が催されることがある。仏人の保護者は、どんどん質問するので、それを見習って、遠慮なく、しょーもないことでも質問しよう。2001年5月22日日記参照
                         2001年6月14日日記参照

必要書類

  • ETAT-CIVIL(戸籍謄本;Livret de famille (家族手帳)
                 OU Acte de naissance de L'enfant(出生証明書)

  • JUSTIFICATION DU DOMICILE(自宅・在住証明となる書類);
                     La premiere page de la declaration sur le revenu  
                                                       OU L'attestation d'assurance du domicile
                              (自宅の住宅保険の証明書)

                                                   ET Une quittance EDF(電気・ガス会社の領収書) 
                                               OU quittance de loyer non etablie manuellement 
                                               OU Contrat de location etabli par une societe

  • PIECE D'IDENTITE(身分証明関係);Carte d'identite (両親の滞在許可証)
                  
    OU Passeport des parents(両親のパスポート) 
                            OU permis de conduire (親の運転免許証)
                    OU Carte de sejour(両親の滞在許可証)

  • CARNET DE SANTE DE L'ENFANT (規定の予防接種済確認のために母子手帳要)
              OU Certificat de contre-indication provisoire OU definitive
                    (仮あるいは正規の予防接種終了証明書)

  • これはパリのとある区の区役所でもらった「幼稚園および小学校入園申し込み時に提示すべき書類」に記載されているものです。

  • しかしすべてのものが必要なのではなく、実際に提示したものはピンク色で書かれたものだけです。これも、窓口で我が家の滞在事情を申し出て、直接教えていただいたものなので、若干各家庭で代わってくると思います。

  • その場で提示してチェックが終われば返してもらえるので、コピーではなく本物を!

  • 日本生まれで日本で予防接種を受けている子供の場合の接種済の証明は、市町村長の判のある母子手帳の翻訳によりなされます。

  • 私立の幼稚園の場合は、直接その園との契約になりますので、申し込み・必要書類の問い合わせetcもそちらへ尋ねることになります。

申請場所

  1. 上記書類を持ってまず区役所へ届け出る。

  2. 書類確認後その場で、所定の校区の園を指定した幼稚園入園申込書がぺらりと1枚手渡される。
    それを直接指定された幼稚園へ届け出る。

  3. 後は、電話・手紙での連絡待ち。
    大体いつ頃連絡がもらえるのか、中途入園の可能性はetcを幼稚園で聞いておくと、やきもきせずにすむ。

学費

  • 公立は無料。

  • 給食は有料。区役所に直接払い込む。

2001年4月2日の幼稚園日記参照

われらの幼稚園

Mimiの通っている幼稚園のプチセクション(年少)2001年は実際にはこんな感じです。
年度始めに行われた懇談会での内容です。日記参照
‥クラス構成‥
  • 年少は3クラス。
    1996年生まれと1997年の1・2・3月生まれの子供が今年の新入生。
  • 年中クラスは複雑で
    年少+年中混合・年中のみ・年中+年長混合と言う構成でひとクラスづつ
  • 年長は3クラス。
  • どのクラスも28人前後。
  • 先生一人に補助の先生一人。補助の先生は、数ヶ月毎に他クラスと、入れ替えがある。時々実習生らしき若い子が月単位で入る。
‥日課‥
  • 月・火・木・金の全日。
  • 朝8;20〜8:30までに登園の後、年少クラスは体育館にてジムナスティック。
  • 9;40ごろおやつ。(毎日ミルク・バゲット・チョコレート!)
  • その後、校庭にてお遊び。
  • 教室に入って、歌・本の読み聞かせ・お絵かきetc
  • 11;20、午前の授業おしまい。
  • 給食チームは終業後、すぐに食堂へ。その後、昼寝。
  • 午後は13;30か、14;30(自宅での昼寝後)に再登園し、16;20(お昼寝と遊び)まで。
  • 曜日ごとに、コーラス、体育館でのお遊戯、などがある。

‥教室‥

  • 年少は地上階(日本式の1階)の3室。
  • Mimiの教室は、28人に対し40u+10uほどのロフト。
  • 狭いなかに、お絵かき・パズル・粘土・台所・車遊び・水遊びetcそれぞれのコーナーが作られている。ロフトは本を読むところらしく、クッションなども置かれている。
  • 他に、小さい2段ベットの置かれたお昼寝室、食事室、ジムナスティックの部屋(体育館)、集会室(講堂)etcがある。
  • 中庭は、ゴム敷き(全天候型テニスコートの地面)で、滑り台・ウンテイ等が置かれている。
  • 詳しくは2001年6月14日幼稚園日記参照

・・給食・・

  • 共働き・研究・語学学習など、正当な理由がある場合は、あらかじめ区役所にて申し込み、所得によって定められた額の給食費を払う。
  • それ以外の場合、空きがあれば・一番高い正規料金でという条件で、園長先生に直接申し込み、理由を問わず、サービスを受けられる。2001年2月1日日記参照
  • 給食費は、1Fr〜18,80Fr。区によって額が微妙に違う!
‥注意事項‥
  • 持ち物には必ず名前を!
  • 靴・ズボン・マントなど、子供が自分で着脱できるものを選ぶべし。
  • 相談・質問は毎日お迎えのときに気軽にどうぞ。
  • 出欠は、登園したら子供の写真つきカードを所定の壁掛けに入れ残ったものを欠席とする。幼稚園は出席・欠席自由!
  • 飴玉類持ち込み禁止!
‥勉強‥
  • 年少クラスではアルファベットは一切やらない。
    読み書きは早すぎるし、必要ない。
    (実際は、出席カードを使って、自分の名前の形を見分ける程度の訓練をしていた)
    この時期は会話力をつける時期なので、その点を頭においておくこと。
    家でもたくさん話しあう機会を持ち
    寝る前の5分でいいから絵本の読み聞かせを。
  • 数学(!)は5つまでの数字のやり取りを勉強します。
    例えば5までの数字の数え方を教えたり「2つ頂戴?」などのやり取り。
    (実際には、20までの数字を数えていた様子。ほかにはプリントを使って「りんごの数を数えて、同じ数だけ丸を書きなさい」というやり方で、数の概念を教えていた)
  • 日本のように、全員そろって同じコトをやる機会は少ない。教室内の作業も、4・5のグループに分かれて、あちらでは粘土細工、こちらでは数のお勉強、そっちでは絵の具を使ってのお絵かき・・・といった具合。一通り、順番に体験できるように、調整はしてくれているが、嫌がる子に無理強いはしていない。
  • 年中さんからは、パソコンを使った簡単なゲームで、操作の仕方から勉強中。
  • こんな幼稚園児から、絵本を見たりスライドを見たりして、ディスカッションをしている。フランス人の議論好きの芽は、この時点ですでに養われつつある。
‥誕生会‥
  • 月末にその月生まれの子の誕生会をやる。
  • 誕生日にあたる家庭は、飲み物やケーキ・お菓子を分担して持ってくる。 先生が指名してくれる。
  • ケーキはシンプルなカトルカールなどでよいから手作りのものを!
  • ボンボンは普段持ち込み禁止だが誕生会のおやつとしては可。
  • ただし、ソフトキャンディ(ミルキィ・キャラメルみたいなタイプのもの)。
・・学校開放日・・
  • いわゆる日本のような授業参観日はない。
  • 学校の定めた日(土曜日)に学校が開放され、子供と親が好きな時間に教室を訪れ、取り組んでいる作品を見たり、先生とおしゃべりしたり。年2回。
    詳しくは2001年3月24日幼稚園日記へ
・・行事・・
  • 仮装大会 2001年3月31日幼稚園日記参照
  • 音楽会 2001年5月5日幼稚園日記参照
  • Kermess(学園祭) 2001年6月23日幼稚園日記参照
  • 人形劇;季節ごとに、年数回劇団が来て、人形劇やマジックをして子供たちを楽しませてくれます。2001年3月22日日記参照
  • お出掛け(朝市・農場見学);手伝いの母親数名と、お出かけ。年中年長となるにしたがって、回数が増えるとか。
  • クリスマス会・マルディグラetc;フランスは、カトリックの国ゆえ、公立幼稚園は、それにちなんだ行事をします。クリスマス会と言っても、日本式のプレゼント交換をしなかったり、日本ではメジャーではない折々の宗教行事があったり、楽しいカルチャーショックがあります。
‥パン係り‥
  • 自分のクラスのおやつ用に、バゲット2本・おつまみ(チョコ・チーズetc)を毎日順番で持ってくる係り。自費、30Fr程度?年3〜4度回ってくる。
  • それを、幼稚園でその日の給食係の子供数人が、先生とともに、パンを切ったり、チョコを砕いたり、準備する。

・・持ち物・・

  • 年度の初めに、体育館シューズのみ。普段は手ぶら。
    (布団も、着替えも、文房具も、体育館シューズでさえ持っていかなくてもよい。)
  • その子がいつも肌身離さず大切にしているもの…いわゆるライナスのタオル。仏語ではDoudou…があれば、一つだけ持ってきてもよい。教室に入ったら、専用箱に保管。
‥アルバム‥
  • 2冊1年間の幼稚園のアルバムを作ってくれます。
    1冊は、描いた絵・勉強に使ったプリントなどを綴じています。
    もう1冊は写真を貼ったり、習った歌・読んでいる本・指遊びの紹介などの、プリントを貼り付けてくれていました。その写真は、行事ごとに先生方が取ってくれた写真も貼ってくれましたが、何か家庭で特別な行事―旅行・誕生会・クリスマスetc−があればそのときの写真と、これまでの成長の様子がわかる写真を、家でも貼って欲しいとのコト。楽しんで、作りました。

  • 年に何度か返してもらい、今学校でどんなことをしているのか、子供に説明してもらって、一緒に歌ったり踊ったりして楽しむ!

・・保護者の学校参加・・
  • PTA活動が盛ん。よく会合を持ったりしていますが、好きな人だけがやっているという感じ。興味のない人は、委任状もなにもなく、ただお任せ〜、という状態。けれども、学校に対しては、それなりの 力があるらしく、PTA活動のおかげで、改善されたことも多々あり。

  • 担任の先生から、しばしば助力を求められます・・・本の読み聞かせ、お出掛けの付き添いetc・・・手の空いている保護者はみんな、進んで参加します。

  • 小学校以上では、学生以外、校門から進入禁止。構内は、教師の聖域、専門家でもない親がでしゃばってはいけない場所、という考えが昔からあるようです。それでも幼稚園は、やや管理が緩やか。門の管理はしっかりしています(普段は閉門。2重扉。開門のときには、見張り付き)が、保護者は送迎の際、どこへでも進入可能。

  • 世界中からカメラマニアと揶揄される日本人もびっくりなくらい、何かしらの発表会の折には、フランス人の保護者もビデオカメラを持って大騒ぎします。ご安心を。

‥寄付‥
  • 全然義務ではない!と何度も前置きあり(笑)。
    額も好きなだけ、月払い・年払のコースと、好きなように支払える。
    これを学校全体でまとめて、工作用の紙や絵の具を買ったりするらしい。
    ちなみにうちは、一括で500Fr寄付しました。ほかの人は、ちらりと覗いたところ月単位で払う人も多く、月20Frとかというのも…。
    服やおもちゃなど物品の寄付も大歓迎!とのこと。

‥子供保険‥
  • L'assurance Scolaireへの加入は義務。

  • 通常各家庭で加入している、住宅保険が「マルチリスクタイプ」であれば、加入者の家族に何か被害があった場合の人身事故もカバーされる。が、こちらが損害を与えた場合カバーされない保険の場合、きちんと「学校保険」に加入しなければならない。

  • 学校斡旋のものもある。

  • ちなみに我が家は、年間150Fr程度の学校保険に加入。

・・課外活動・・
  • 幼稚園単位で、クラブのような活動をしてい る。うちの幼稚園では年少さんから演劇を、年中さんからバレエ・エジプト民族舞踊・リトミックをやっていました。年間1150〜1200Fr。安いです し、園内でやってくれるので送り迎えも楽々。お薦めです。

  • centres de loisires;夏の長期休暇の間、子供を楽しませてくれる、学童保育。centere aere(林間学校)と最近は、合併したらしい。バスに乗って、毎日、あちこちへお出掛けしたり、短期間のお泊り会もありました。

  • garederi;通常水曜日は学校は休みですが、有料の学童保育が利用できます。

  • これは幼稚園日記からの抜粋です。興味のある方はこちら幼稚園日記へ。特に新学期開始当時の9月は、色々な手続きについて書いています。
  • なんせ言葉が不自由なもので、いまだに不明瞭な事柄が多々あります。判明しだい付け加え・訂正していきます。

バカンスカレンダーParis

フランスはバカンスの国とよく言われますが、実際そうです!
夏休みは2ヶ月以上みっちりと!
他にも基本的に学校・保育所etcは、6週間ごとに1〰2週間の休みがあります。

ので、ホントにしょっちゅうバカンス!
どこにも出掛けない我が家なんかは、その間、退屈した子供たちのけんかの毎日で地獄を見ます(涙)。

学校ではバカンスの間に
スキー・キャンプetc…と予定を組んで希望者を募り、何泊かの親元を離れた集団生活をさせるところもあります。
各学校で催される、centres de loisiresという学童保育もあります。

バカンス先への行楽客の殺到・交通渋滞(もちろん仕事の業務・人員のことも)を考えて
A/B/CZONEの3つに分けて休暇が設定されていますが、ここではParisの休暇予定を載せておきます。

<2001〰2002>     

新学期 2001年9月6日(木)〜
万聖節 2001年10月27日(土)〜年11月4日(日)
クリスマス休暇 2001年12月22日(土)〜2002年1月6日(日)
冬休み 2002年2月16日(土)〜2002年3月3日(日)
春休み 2002年4月13日(土)〜2002年4月28日(日)
夏休み 2002年6月29日(土)〜

HOMEへ戻る←育児目次へ戻る←→現在地育児「フランス公立幼稚園報告」