パリのアパートの相場
パリは、世界の中でももっとも過密化が進んでいる都市と、いわれている。
そこで、アパートは究極の貸し手市場。
がゆえに、家賃は高く、部屋は狭い!
その相場は、俗に
1u=100Fr、というのが一般的。
しかも家賃本体だけの話で、実際支払う月家賃は
家賃本体+税金(家賃本体の2,5%)+管理費、となる。
なので、アパートが小さければ小さいほど、部屋数が少なければ少ないほど、割高感がある。
管理費は、アパートの設備によってかなり違う。
管理人・エレベーターの有無、暖房設備の様式の違い、等のほかに
アパートの修理・手入れにかかる費用の何割かも含まれてくる。
体験から言うと
そのまま荷物を運び込めばすぐ住める
という物件は、相場を超える。
100年前の建物も平然と現役をつとめているフランスでは
建物の築年数自体は、家賃にひびかない。
ただ、壁紙・ペンキがはがれていたり、床板の手入れが必要であったり、
その他問題ありげな、単純にいえば「ボロイ」物件は、安い(当たり前やけど…)。
しかし、それらを自費で手入れしておくという条件で交渉すれば
家賃を安くしてもらえたり、何ヶ月分かただにしてもらえたり、というチャンスもある。
どこに住むか
小さい街なのに交通機関が充実しているパリでは、
どこに住んでも、目の前が駅(バス・地下鉄・RER)と言う状況。
日本人がたくさんいるところはちょっと・・・と言う向きもあろうが、
子供を日本人学校に通わせるなら、通学バスも出ているその辺りに住むほうが断然合理的。
学生の集まるところ
ファッション関係者の集まるところ
芸術家の集まるところ
それぞれそういう事情がある。
おしゃれで高級なところは素敵だが、みんなツンと済ましていてつまんないとか
有色人種率が高くてガヤガヤした下町だけど、人情味があって楽しいとか
長所短所も人それぞれの感じ方。
まず自分がなんのためにパリにきて、どういうスタイルの生活をするのか
と言う明確なビジョンがあれば、エリア探しは簡単。
ビジョンの無い人は、とりあえず気に入ったアパートのあるところで暮らしてみては?
アパート探しの旬
こちらは9月が新学期。
その前の7月からバカンスが始まる。
というわけで、引越しを目論むならば、4月初め頃から行動開始。
ただし、日本人関係のところなら2・3月頃もあたり月。
なんにせよ、9月過ぎたら、やるだけ無駄…。
アパートの設備
・・台所・・ |
ステュディオ(日本でいうワンルームマンション)なら |
・・サニタリー・・ |
風呂は、アパートなら大概浴槽付だが、 |
・・暖房・・ |
設備としてついている場合だと、 |
・・床・・ |
サニタリー・キッチンはタイル張り・リノリュウム張りなど。 |
・・防犯・・ |
アパート全体の入り口には |
・・地下室・・ |
アパートの部屋のほかに地下に物置部屋がついている事もある。 |
・・その他・・ |
天井灯はない場合が多い。 |
どこで探すか?
・・アノンス・掲示板・・ |
フランスでの初めてのアパート探し、 |
・・日系不動産屋・・ |
お金に余裕のある方は、こちらへ。 |
・・一般の不動産屋関係・・ |
語学にかなりの自信がある方は、 街を歩いていて見かける、「A Loue」の看板も不動産屋。 インターネットでも探せる。
|
・・新聞・雑誌・・ |
有名どころは、新聞ならフィガロ、雑誌ならア・パティキュリエ・ド・パティキュリエ。 フィガロは月・水・金曜日に住宅アノンス情報が充実している。 ア・パティキュリエ・ド・パティキュリエの方は、 |
夢と現実
フランスに住むなら・・・パリに住むなら・・・
いわゆるフランス窓という物を毎朝サーっと開け放って、白いレースのカーテンを揺るがす異国の風を感じてみたい…。
それにはやっぱり、石作りのオスマン調やら、ルイ何世調やらという古いアパルトマンに住んで、ああ…屋根裏部屋もいいなぁ・・・
とあこがれていたのは私。
しかし超現実的な夫の前に屈服せざるを得なかった!
いわく
古いアパートは設備も古く、水まわり・暖房etcの故障が絶えない。
古くてぎしぎしいう床板はいやだ。
階段で屋根裏の7階まで、水は運べない。
屋根裏部屋なんて、トタンの屋根で、夏は灼熱地獄・冬は凍え死に。
…
今では1970年代の近代建築に住んでいる。
怖い話
今から家探しをしよう!という勇気をくじくかもしれないので、注意して読んで下さい(笑)。
・・不動産屋・・
究極の貸し手市場の今、賃貸目当ての客には(めちゃめちゃ)冷たい。
大体、賃貸ははなから扱っていない不動産屋も多い。
親切なところでも「3部屋の賃貸物件は全くありません。また電話してみてください。」と、名刺を渡されて、終わり。
名前も予算も聞いてくれやしない!
またあるところは、「物件ありますが、リストを800frでお譲りしますから、ご自分で大家にあたってください」との事。
コレは、かなり怪しい。
手数料は契約が決まってから支払う物。それ意外に払うのは、おかしい。
かと思うと、良い物件を優先でわざわざ電話で連絡して紹介してくれた、というようなめちゃくちゃ親切な不動産屋もあるらしい。
皆さんが良心的な不動産屋に巡り合えることを、祈ってやみません…。
・・不動産屋U・・
電話やインターネットだけで不動産屋を利用するのは、ある意味危険。
直接店舗を見れば
どんな免状を持って不動産業をしているのか?規模は?店員(?)の雰囲気は?etc
わかる事も多いし、それである程度信頼できそうかどうかも察しがつくというもんだ。
直接不動産屋にあたったという友人は私の話を聞くと「そんな事1回もなかった。」と言うが
主に、ネット・電話でランデブーを取り付けた私のケースでは、約束をすっぽかされる事が多かった!
決して、聞き間違いの類ではない!
「車のアクシデントで」とうそかホントか理由をつけるのはまだまし。
「時間どうり行きましたが居なかったでしょ!」5分前には着いて30分は待ったぞ!
「行ってませんか?こちらも連絡のしようがないですね」携帯持たせとけ!
むかつく事おおし!
もちろん「すみません」なんて言うわきゃない!
こんなところでもだんだん被害妄想の人間不信になっていくので、家探しは精神衛生上よろしくない。
・・不動産屋の掟・・
本当なのか、ただの言いがかりなのか??
いわく、子供連れの家族には規定の広さのある3部屋以上の物件しか貸してはいけない事になっている。
(でもお向かいさんは40uのスチュディオにママと小学生の子2人の3人で暮らしてるぞ。)
いわく、専業主婦にはなにも信頼の担保がないのでそれだけで、賃貸希望者リストのケツにまわされる。
(専業主婦だったら家の中きれいに使うのになぁ…そんなに魅力がないのか?)
いわく、問題は賃貸者の職種だけでなく肩書きにもある。
(社長はクビになった場合失業手当てが下りないので家賃の保証が無い。社長って…怪しいよね…)
・・電話で問い合わせ・・
ネット・新聞・雑誌で物件を見つけ電話を掛けまくる毎日。
いろんなこと言われますぅ。
早起きして手に入れたほやほやの情報なのに「もう決まりました」の一言。
「えっ!何?ネットで物件紹介してるんですか、うちが?うそぉ?」って、こっちがびっくりするよ。
「ただいまつないでおります。しばらくお待ち下さい」ずいぶんしばらく待ったら「ただいま店舗引越し中のため22日までお休みです」先に言えよ。
珍しく色々話を聞いてくれて、また電話してくれと言うので「あなたの名前は?」と聞くと
「いえそれは教えられません」って、なんでやねん。本音は探す気はないのね。
「この物件の大家は2人の肉親の保証人を条件にしています。」そうカー。みせてもくれないのね、親切か不親切か…。
「担当者が席をはずしていますので、折り返し電話します」留守電買ったけど、連絡入ったためしなし!
いっぺんマジで何件電話して、どれだけの電話代かかったか計算してみよか…
…やめとこ…むなしくなるだけやろ…(涙)